Dog ears

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無題

病気と向き合うという事がどういう事か、病気を知らない人には多分分からないだろう。症状を話せば、多くの人は同情して、気を遣ってくれる。それはとても嬉しい。彼らのちょっとした気遣いのおかげで今日の自分は真っ当に生きる事が出来ているのだと思う。それはとても良い事だとみんな思うだろう。でも、患う側の人間として見ると、その関係はわりと苦しい。優しくされればされる程、自分は彼らとは違うのだという事を思い知らされる。普段は見えないけれど、そこには確かにある種の「線」があって、自分はそこから出る事が出来ず、彼らが当たり前に生活している時間に、吐いていたり薬を飲んだり病院で検査したりしている。それが幼稚な願望だという自覚はある。だから決して行動には出さないし、別に彼らを憎んでいるわけでもない。ただ「自分が違う」という事が辛い。昔のアニメで「はやく人間になりたい」なんて台詞があったけど、まさにそんな感じだ。どれだけ頑張っても、自分は彼らと同じ人間にはなれないのだという諦観がある。そしてそれを隠しながら、「病と闘いながらみんなに支えられて生きている明るい自分」を演じている。