Dog ears

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無題

 今日は映画を観に行ったついでに小物を物色しながら百貨店でも巡ろうという話になって都心部をぶらぶらしていたけど、久しぶりに人ごみの中を歩いたせいか、途中から妙な歯車のズレを感じさせられた。何と言うかそもそも、人と人の間隔が近い。すぐ隣に同じ速度で歩いている人がいるけど自分はその人の事を全然知らなくて相手もこちらを全く意に介していない事が奇妙で、そして周囲の人達に意識を向けると、同伴者と喋っていたり携帯を弄っていたりする人を除けばみんな一様に一つの方向を目指して歩いているだけでそれ以外の特徴が読み取れなくて怖かった。たまにカメラを出して色々と撮りながらいたけど何かを見つけて立ち止まる度に周囲は変わらず流れていくけど、過ぎていく人もやってくる人もカメラを構えている自分に何のリアクションも示さない事が何だか妙だった。そして何より、ほんの数年前までは自分もあの群衆の中の一人だった事を思い出してどう感じていいのか分からなかった。あの頃は何も考えずにあの手の流れに乗れていたし、反面だからこそ何も考えず何もやらず過ぎていく時間が多かった。「Black&White」という映画はコメディ的な触れ込みとは裏腹に興味深いシーンが多かったし、探していた小物も満足出来るものが見つかったからよかったけど、妙な一日だった。だからなのか、帰宅してローラー台を回してシャワーを浴びてこうして一息ついているとやたら安心する。