Dog ears

更新時間 09:30、10:30、11:30、13:30、14:30、15:30、18:30、19:30

無題

 人間、生きる上で何が一番重要かと問われれば、私は「準備」だと考える。世の中の人々は成功する人間に対してやれ才能だやれ努力だと言うが、その本質はここぞという時までに積んだ物量で決まる。もちろん才能や努力の有無で左右される物事はあるが、それは成功者同士を比べた時に初めて意味を成す対比であって、人間が一人前になる為には、必要な物事を必要な分消化する事が大前提となる。いかに周到な準備をするか。いかに効率よく経験を積むか。どこの世界もそれが全てだ。例えその結果運悪く当たりくじを引けなかったとしても、その経験は必ず後々で活きてくる。極論を言えば、無駄な努力など無いし、才能の無い人間など居ない。物事の大半は反復練習の積み重ねで片が付く。しかし人間というものは怠けるものだ。目先の問題の物量を前にしてたじろいでいる内に、徐々に個性というものが芽生え、脇道に逸れていく。あれ?こっちの方が楽じゃん。人間というものはそう学んでしまう。それが失敗の元だ。どんな進路を歩むにしろ、先に言った原則は変わらない。無論個人的な適正によって苦楽はあるだろうが、やる事は大して変わらない。きっと、若者にはそれが分からないのだろうと思う。人と違う道を歩めば、人と違う人間になれる。彼らはそう信じている。彼らはきっと、そこら中にいるサラリーマンと、オリンピックで輝いているスポーツマンが全く別の生き物だと考えているのだろう。そしてその上、あわよくば「楽してそういう存在になる事が出来るのでは」と内心では密かに願っている。まったく馬鹿げた話だ。どんな道でも真剣にそれを歩むならそこは常に茨の道になる。それを想像出来る覚悟があるのか、無いのか、それが問題だ。

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